のどが痛い(違和感)症状は
ありませんか?
- のどが痛い
- のどがゴツゴツする
- のどを押すと痛い
- 首にしこりが触れる
- のど仏の下あたりが腫れているような感覚がある
- 食事は十分に摂っているのに体重が減ってきた
- あまり食事が摂れないのに太ってきた
- 動悸やむくみなどがあり、大量に汗をかく、またいつも疲れているなどが気になる
- 甲状腺の腫れを指摘された
- 血液検査で甲状腺ホルモンが多い、少ないなどを指摘された
以上のような症状が気になる場合は、当院までご相談ください。
甲状腺疾患が原因の場合
甲状腺は首の前部、のど仏のすぐ下あたりに蝶が羽を開いたような特徴的な形で存在する内分泌器官です。甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは人の成長や代謝をつかさどっており、脳の下垂体からでる甲状腺刺激ホルモン(TSH)によってコントロールされています。
この甲状腺に異常が生じることで全身に多様な障害を起こす甲状腺疾患となります。
バセドウ病
バセドウ病は自己免疫によって甲状腺内の組織が攻撃されることで発症し、甲状腺ホルモンが必要以上に分泌され続ける、甲状腺機能亢進症の代表的な疾患の一つです。ただし、そうした自己免疫が起こる原因は今のところ解明されていません。
主な症状は、動悸、多汗、暑がり、のぼせ、食欲増進、体重減少、倦怠感などの全身症状が特徴的です。20~50歳代の特に女性に多い疾患です。
橋本病
甲状腺が自己免疫によって慢性的に炎症を起こし、甲状腺ホルモンの分泌が低下する疾患で、甲状腺機能低下症の代表的な一つです。
半数程度の方はあまり症状があらわれませんが、残り半数弱では脈が遅くなる、寒がりや冷え性、食欲減衰、食べてないのに体重が増える、全身のむくみ、皮膚の乾燥といった全身症状のほかに、気力がでない、ぼーっとする、抑うつなどの精神的症状もあらわれます。また甲状腺が腫れてのどのあたりが痛むことがあります。
稀に悪性リンパ種という血液の腫瘍を合併することがあり注意が必要です。
亜急性甲状腺炎
甲状腺が突然炎症を起こし、甲状腺の細胞が壊されるため、内部に蓄積されていた甲状腺ホルモンが一時的に大量に放出される状態です。
のど仏の下の左右に拡がる甲状腺のどちらかに移動しながら炎症の痛みが続きます。痛みで食べ物が喉を通らないこともありますが、気道にはほとんど影響はなく、息が苦しくなるようなことはありません。
甲状腺腫瘍
甲状腺にできる腫瘍のために、甲状腺のあたりが腫れて痛むことがあります。いくつかの種類の腫瘍がありますが、ほとんどの場合では良性のものです。のど仏の下あたりが腫れている場合、早めにご相談ください。
良性の腫瘍としては、濾胞膿腫、腺腫様甲状腺腫、嚢胞といったものがあり、悪性のものとしては、濾胞がん、乳頭がん、髄様がん、悪性リンパ腫、低分化がん、未分化がんなどがあります。
その他の疾患が原因の場合
風邪症候群
風邪はウイルスや細菌などの病原体に感染して起こる上気道の炎症による諸症状の総称で、正式には風邪症候群と呼ばれています。主な症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳などで、炎症が激しい場合痰がでることもあります。原因となる病原体は多くの場合ウイルスによるもので、治りきらないうちに通院や服薬を止めてしまうと、悪化して気管支や肺など下気道の炎症に至り重症化することもあります。しっかりと治療を続けるようにしましょう。
扁桃炎
口を大きくあけると奥の左右に見える扁桃腺は正式には口蓋扁桃といって、ウイルスや細菌などからのどを護る役割をしているリンパ組織です。この口蓋扁桃が疲労からくる体力の低下などから自ら病原体に感染して炎症を起こしてしまった状態が扁桃炎で、小児から青年期ぐらいまでによくみられる疾患です。
症状は発熱、飲み込むときの痛み、耳や耳下の痛み、のどの痛み、倦怠感などです。
咽頭炎
咽頭はいわゆる「のど」のあたりで、扁桃腺を中心としたのどの浅い部分を指します。扁桃腺だけに留まらず、この咽頭部が細菌・ウイルスなどに感染して炎症を起こしてしまうのが咽頭炎です。
のどが赤く腫れて痛みがあり、いがいがした違和感、飲み込むときの痛みなどの症状があらわれます。また発熱や倦怠感などの全身症状を伴うこともあります。
喉頭炎
喉頭は咽頭より奥、声帯までを含む気管への入口の部分までを指しています。この部分が炎症を起こしたものが喉頭炎で、原因は細菌やウイルスなどの病原体のほか、アレルギーや喫煙習慣などによることもあります。症状はのどの深い部分までの痛み、嗄れ声、咳の他にも発熱などの全身症状もあります。さらに食べたものを気管に入らないようにする喉頭蓋などがあり、喉頭蓋や声門より下の部分で炎症が起こった場合、急激に呼吸困難となることもありますので、注意が必要です。
自律神経失調症・抑うつ
ストレスや緊張が強くなると、のどが詰まったような感覚におそわれることがあります。これは、自律神経の乱れによって交感神経の緊張が強くなり、食道周辺の筋肉が収縮することで起こると考えられています。そんなときにのどに球が詰まったような感じがしますが、検査をしても詰まっているものなどが見当たらないところから、「ヒステリー球」と呼ばれている現象が起こることもあります。
こうした場合、原因となっているストレスを解消するのが一番の治療なのですが、ストレスの原因は様々で、完全に取り除くことは難しいため、抗不安薬や心因的な問題に効く漢方薬を処方することもあります。
のどの痛み(違和感)は
ご相談ください
のどの痛みや違和感は、風邪などの感染症、甲状腺の障害などに代表される内分泌的な問題、ストレスや自律神経失調などの心因的な問題など、様々な原因が考えられます。
問診で症状を詳しく伺いながら、触診、採血、甲状腺ホルモン検査などを行い、総合的に判断します。
当院は、一般内科のほかに内分泌内科も診療していますので、多様な方面からしっかりと原因を特定し、治療を行います。症状にお困りの方は一度ご相談ください。